テコンドーの歴史
【テコンドーの基礎知識 】
テコンドーは韓国の武道で、素手と足で攻撃し守備する護身術が その基本です.
テコンドーは それぞれの防御、攻撃、護身術を習い発展させる自己の鍛錬をし、この強い精神力と身体的健康を持って、体と精神の調和させると同時に 自信感を形成することを目的としてます.
また自分自身の謙虚な行動を表せる人間として基本的な態度の礼節を重要視します.
現在１２０以上の国々に普及し、その地域社会の団結と調和を通じて 健全な社会つくりに貢献しています.
韓国の国技であるテコンドーは 今や世界的なスポーツとなりました. またテコンドは 韓国やさまざまな国で、軍隊での必修訓練科目に取り入れられています.
１９７３年ＷＴＦが発足して以来、８８年ソウルオリンピックでテコンドが紹介され、９２年アジア大会のとき 公開種目に指定されました.
そして ２０００年シドニーオリンピックで正式種目になり世界の主要スポーツのひとつとして 確固たる地位を確立しました
【テコンドーの歴史】
韓国の武道の歴史は 古代の高句麗や新羅の花郎徒などにみられるように 古い歴史を有してますが、現在 私達がみることができるものとしては テッキョン・テギョク・スバクなどがあります．
朝鮮時代は儒教・朱子学の考えに基づいて、学問・漢文に重きをおき、武芸などは教養として高い価値を得ませんでした．ですが民間の間で シルム（相撲）などと共に、テッキョンが 地域単位で盛んに行われていました．
しかし、日本の植民地時代、日本より柔道や空手などの近代武道が 植民地朝鮮にも入ってきて、テッキョンなど固有の武術は 廃れていきましたが、細々と その伝統は生き残りました．
【当時 植民地という状況において、独立運動を危惧する日本による圧力のため，また近代化の流れの中で，固有の武道活動などはめったにみられず，武術や武道をやりたい人材は 日本の武道をしていました】
テッキョンは 現在、韓国の重要無形文化財となっており(１９８３年６月１日第７６号） テコンドーと同じく 足技を多く使うのが特徴です．
日本の植民地より解放されて、韓国の近代武道の歴史がスタートしました．なかでも テコンドーは 韓国の国技として 一番の普及率と人気を有してます．また分断という中で競技団体の勢力が ＷＴＦ（韓国系）とＩＴＦ（朝鮮系）に分かれましたが冷戦終結、そして近年 すこしづつ各団体による歩み寄りがはじまっています．
【 独立当時 】
青濤館（イ ウォングク） 武徳館（ファン ギ） 錬武館（のちの智道館 チョン サンソプ） YMCA拳法部（のちの彰武館 ユン ピョンイン） 松武館（ノ ピョンシク）
５つの道場がスタートしました．
数年後、さらに道場数が増え伝統9大道場と呼ばれる．
青濤館 ――正道館 吾道館
武徳館
錬武館（智道館） ――韓武館
YMCA拳法部（彰武館）――講徳院
松武館
それぞれ統一された名称はなく、青涛館・武徳館＝唐手道タンスドー YMCA拳法部＝拳法クォンホプ 錬武館＝空手道コンスドー などと各々名乗っていました．
統一された正式名称を作る過程で、さまざまな案（手縛道・テス道など）が出されました． そして朝鮮戦争（1950-1953）もあり、軍人であるチェ ホンヒにより 初代大統領 イ
スンマンの政府へ紹介され 『テッキョン＋道』という意味のテコンドーとなりました．
南北対立のなか、国防を担うテコンドーは 軍と一体で発展をはじめてゆきました．
韓国のみならず海外の国々も交えた初の競技団体として ITF国際テコンドー連盟も創設．
イ スンマン初代大統領の時代が終わり、軍人パク チョンヒのクーデターにより パクチョンヒ大統領の政権が誕生しました．
軍人としての権力闘争に不利になったチェ ホンヒは カナダへ亡命（ITFは海外へ） のちに北朝鮮へ．
【 中央道場として 国技院の設立 】
以降 パクチョンヒ大統領は『国技テコンドー』とし、新たにキムウンヨンをテコンドー協会総裁につけました．（WTF世界テコンドー連盟を創設）
テコンドーが世界に知られるようになったキッカケは、ベトナム戦争でした．
ベトナム戦争以前のアメリカでは カラテのネームバリューが強く
『カラテ＝武道』という意味に等しい状態のため、テコンドーや中国武術などは区別されることなく同類とみなされていたため、かつてのテコンドー道場は、『コリアンカラテ』などと名乗っている道場もありました．
パクチョンヒ大統領が ベトナム戦争への参加を決定．当時 朝鮮戦争を終え、南北対立など士気に優る韓国軍の活躍により、ベトナム在住
アメリカ兵士の間で『TAEKWONDO』が多く知られるようになりました．
そして１９７０年以降 オリンピック種目採用への努力など 世界的な武道＆スポーツとしての道を歩みはじめました．
UTCは伝統道場、青涛館(チョンドグァン)と智道館（チドクァン）等の流れを汲み テコンドーの名門キョンヒ（慶煕）大学とも縁のある道場です．
ゆえに、正統テコンドー・伝統テコンドーを名乗ることもあります．